「それを被った瞬間から」

バニングは言った。

「貴方にはニコライ・ウラジーミル・ウラジーミロヴィチの名を捨ててもらう。傭兵チームDisposableの1人、『ニコライ』でしかない。俺の指揮下で行動してもらいます」

「…願ってもない」

躊躇う事なくバラクラバを被るニコライ。

冷徹な素顔は隠され、氷のような蒼い瞳だけが覗く。

「ようこそDisposableへ、ニコライ」

バニングが言う。

「よろしく頼む」

ニコライはDisposableの面々を見渡した。