「ちょっと待てって!大統領!」

駆け寄り、ニコライの肩を摑むヒュー。

その手を逆に摑んで。

「大統領と呼ぶのは止してもらおうか」

ニコライは無表情でヒューの顔を見た。

凄まじい握力、そして腕力。

ヒューの手首が締め上げられ、血流さえ止められる。

「行動に支障が出る。今後は『ニコライ』と呼んでくれ。何、コールサインだと思えばいい」

「…っ…」

ニコライがやっと手を放す。

ヒューの手は、ビリビリと痺れていた。