「そうか」

振り返ったニコライは、いつものポーカーフェイスだった。

涙の跡さえない。

見せないだけかもしれないが。

「ご苦労だった、バニング、ヒュー、ハル。有能な傭兵チームで実にスムーズに仕事が捗った」

「世辞はいい。俺達は貰えるもん貰えりゃ、とっととずらかるさ」

肩を竦めて言うヒュー。

「そうか。なら早々に依頼料は振り込んでおこう。ドルがいいかね?」

「そうだな、すぐに使える方が手間が省けていい」

ニコライの言葉に、バニングは頷いた。