建物の陰へと走って行く人影。

バニングも全速力でその影を追いかけ、物陰へと飛び込んだ拍子に。

「ぐぅっ!」

突然現れた兵士によって、首を絞め上げられた。

細い鋼線のようなものが、バニングの首に食い込む。

それを手にしているのは、スキンヘッド、バニングよりも筋骨逞しい屈強な兵士。

1対1で力比べしても、勝てるかどうかは怪しいほどの大男だった。

だというのに。

「やっぱり戻ってきたな!」

首を絞められたままのバニングの腹に、ロスタムのボディブローが叩き込まれる!

呼吸困難のまま咳込み、バニングは気絶しそうなほどの苦痛を味わった。