香澄の言葉が、モヤモヤした気持ちを吹き飛ばしてくれているような気がした。

 「後ね、例え、最高の理解者という名のセフレだとしても、好きな人とのエッチは気持ちいいし、感じるでしょ?

 なら、それもいいんじゃないの?
自分をセーブ出来る言葉でもあるわ。
ハマったらいけないってね。
そう割り切って楽しむのよ!

 女は、好きな人とセックスする為に生まれてきたのよ!

 それが、今、その手の中にある華は幸せなんだよ」


 香澄は熱弁の後、ホッと一息つくかのように、紅茶を飲んで微笑んだ。


 ーー香澄のハッキリサッパリは、やっぱり、気持ちいいーー


 「香澄さん、勉強になります!」

 香澄の理屈が、すんなり私の中に浸透していった。


 何だか楽になったような気がした。

 恋愛偏差値の低い私は、アキとの関係をこのまま終わりにしたくないけど、最高の理解者という立場に悩んでいた。

 このままだとアキに密かに思いを寄せ、それを隠してゆくだろう……

 仮にまたアキ抱かれる機会があったら、自分を蔑んでしまいそうだった。


 香澄の言葉を借りるなら、私も好きな人とセックスする為に、生まれてきた女。

 アキに会いたい、抱かれたいという気持ちに素直になりたくなった。