「紗夜ちゃん、どうだった?」


「え…っと、12番だから…真ん中の一番後ろ…?」


手の中にある小さな紙きれを開きながら答える。


うーん、なんとも微妙な席だ。


「あ、私ななめ前!あ、でもこれだとグループ学習は違うは班かあ。」


「…!そうだね。でも、近くて嬉しい…」


詩帆ちゃんの席が近いとわかった途端、自分でもわかるくらいに心が躍った。


神様、さっきは微妙な席なんて言ってごめんなさい。


とってもとってもいい席でした。


「紗夜ちゃん…可愛すぎ!なんだそのはにかんだような笑顔は~!」