あれから一週間。


上条くんは学校を休んでいる。


1つの傘で、一回だけ一緒に帰った。


それだけの関係なのに、こんなに気になるのはなんでなんだろう。


少しだったけど、敬語なしで話せた相手だったから。


私を呼び捨てで呼ぶ、第一号の人だから。


あの坂道で私以上に息を切らすくらい、体調が悪そうだったから。


どれも当たってるようで当たっていない気がする。


はあ…なんだか気が重い。


「綾崎…さん?大丈夫?」


「ふぇ!?」


突然ポンッと感じた右肩の重さに、勢いよく振り向く。