「叫んだらその口に指突っ込むからな」

「車、横付けしておくので終わったら来てください」


されるがままの私に環は上着を脱いでそれをかけると部屋を出て行った。

抵抗するのをやめ、ただ只管終わればいいと願ってると指をナカから引き抜いた男は、面倒くさいと言わんばかりの表情で私を抱き上げると家を出る。


幸いなことにアパートの一階に住んでたおかげで家を出て車は目と鼻の先だった。

見慣れない黒塗りの車に押し込められ、アパートを後にした。