日差しの強い待ち合わせ場所。

券売機の所で待てば良いじゃん、とあたしだって思うけれど、もし来てあたしの姿がなかったら、こっちが遅刻したみたいな感じになる。それは癪だ。

五月って暑い。夏が暑いのは分かる、でも五月が暑いのって温暖化を感じる。

電話もかかってこない。

ランチタイムがあと15分で終わる。

今まで遅れたことはあっても、来なかったことはない。

だから、きっと多分絶対、来るはず。

そんな風に真反対の言葉を繋いで、あたしは改札口の方を睨む。



突然、頬に冷たいものが当たった。