シロツメクサに生まれたかった。
四つ葉のクローバーになりたかった。

そうして誰かに幸運を運ぶものになれたら。

きっと自分も幸せになれると考えていた。


「とりあえず俺は家に帰ってはやく眠りたい」

「ちょっと、スイーツバイキングの話は?」

「レポート書き終わってなくて全然眠ってないんだよ。お前は課題終わってんのか?」


ちょっと待って。

課題? なにそれ。


「終わってない……」

「だと思ってた。どんまい」

「四つ葉になれる日は遠い……」


小さく呟いたのが聞こえたらしく、四つ葉? と聞き返される。