ーはぁ…
賑やかな教室の片隅で一人ため息をつく私、高橋りりな、中学3年生。中高一貫校だから高校受験はなく、目標もなくただぼけーと考え事をしたり悩んだり…最近は毎日そればっか。
「りりなー?またため息ついてどうしたのよ」
笑顔で寄ってきてくれたのは1番の仲良しの美希。
「んー?いやーため息ついてたっけ?」
笑って誤魔化してみる。
「バレバレやし!部活のことやろ?」
「うん…まあ…」
…図星。
誤魔化そうとしても美希には全部分かっちゃうんだよね…。
私はバスケ部、美希は吹奏楽部。部活は違うけど、中学3年間ずっと同じクラスなんだ。実は私はバスケ部でキャプテンをしている。中2では顧問に嫌われて贔屓とかとにかく大変だったのに、中3になって顧問が産休に入ってやっと解放…!って思ったら、まさかの新しい顧問ともめ事発生…。6人いる同い年の3人と先生とのケンカから始まり、結局1人は形上の退部ってことに…。キャプテンとして本当に情けないよ…。ますます自分の存在価値分かんなくなるし…やっぱり他の子の方がキャプテンに向いてたんだって…はぁ…考え出したらキリがない。
ーキーンコーンカーンコーン…
やっと放課後だ。今日は水曜日。唯一の部活オフの日。
「りりな一緒に帰ろう!」
「うん!」
誘ってくれたのは小学校からの幼なじみのちぃちゃん。ちぃちゃんは剣道部。何でも話せて安心する存在。
「りりな今日は暇ー?」
わかれ道にきたところでちぃちゃんが誘ってくれた。
「ごめん!今日は塾やねん」
残念だな…。
「そっか〜りりなって塾行っててんな!」
「うん…3年になって通い始めたの!」
「そっか〜頑張って〜!」
「ありがとう!じゃあね〜!」
「うん!お疲れ様〜!」
そう言ってちぃちゃんとバイバイした。
あーあ。塾なんかなかったらちぃちゃんと遊べたのになぁ…。
私はまたため息をつきながら家へと急いだ。
まだこの時の私にとって塾は面倒な存在だった。なんとなく適当に過ごし、目標もなく意味もなく過ぎていく毎日。例えるなら私の毎日は"灰色"?真っ黒にはならないけど真っ白にもカラフルにもなれない、ただくすんだ色。
賑やかな教室の片隅で一人ため息をつく私、高橋りりな、中学3年生。中高一貫校だから高校受験はなく、目標もなくただぼけーと考え事をしたり悩んだり…最近は毎日そればっか。
「りりなー?またため息ついてどうしたのよ」
笑顔で寄ってきてくれたのは1番の仲良しの美希。
「んー?いやーため息ついてたっけ?」
笑って誤魔化してみる。
「バレバレやし!部活のことやろ?」
「うん…まあ…」
…図星。
誤魔化そうとしても美希には全部分かっちゃうんだよね…。
私はバスケ部、美希は吹奏楽部。部活は違うけど、中学3年間ずっと同じクラスなんだ。実は私はバスケ部でキャプテンをしている。中2では顧問に嫌われて贔屓とかとにかく大変だったのに、中3になって顧問が産休に入ってやっと解放…!って思ったら、まさかの新しい顧問ともめ事発生…。6人いる同い年の3人と先生とのケンカから始まり、結局1人は形上の退部ってことに…。キャプテンとして本当に情けないよ…。ますます自分の存在価値分かんなくなるし…やっぱり他の子の方がキャプテンに向いてたんだって…はぁ…考え出したらキリがない。
ーキーンコーンカーンコーン…
やっと放課後だ。今日は水曜日。唯一の部活オフの日。
「りりな一緒に帰ろう!」
「うん!」
誘ってくれたのは小学校からの幼なじみのちぃちゃん。ちぃちゃんは剣道部。何でも話せて安心する存在。
「りりな今日は暇ー?」
わかれ道にきたところでちぃちゃんが誘ってくれた。
「ごめん!今日は塾やねん」
残念だな…。
「そっか〜りりなって塾行っててんな!」
「うん…3年になって通い始めたの!」
「そっか〜頑張って〜!」
「ありがとう!じゃあね〜!」
「うん!お疲れ様〜!」
そう言ってちぃちゃんとバイバイした。
あーあ。塾なんかなかったらちぃちゃんと遊べたのになぁ…。
私はまたため息をつきながら家へと急いだ。
まだこの時の私にとって塾は面倒な存在だった。なんとなく適当に過ごし、目標もなく意味もなく過ぎていく毎日。例えるなら私の毎日は"灰色"?真っ黒にはならないけど真っ白にもカラフルにもなれない、ただくすんだ色。