なぜか胸がドキドキした。
成瀬先生の優しい声が胸の中で響いてる。
「さ、咲桜の姉の美桜ですっ!
こちらこそよろしくお願いしますっ」
あたしは髪を手で整えながら言う。
「・・みおさんはどういう字ですか?」
みお。
名前を呼ばれたのをすごく嬉しく感じた。
顔が熱くなる−・・。
「美しい、桜って書きます・・」
あたし、顔赤くないかな?
何だか恥ずかしくなってきて、
あたしは目線を少し下に下げた。
「さおちゃんは咲く桜、
みおさんは美しい桜−・・。
素敵な名前ですね、桜・・好きです」
そう言われてあたしは顔を上げた。
優しく微笑む先生と目が会った。
あたしもこの名前が好きだから
素敵だと言ってくれて嬉しかった。