「僕の荷物はどこ?」


辺りを見渡した。

けど見つからない。


「待って、このままじゃ帰さない。」


ドアを手当たり次第に開けていく。

1つの部屋に入った時、ハナが僕の身体を無理やりねじ込んだ。

折り重なって、ちょうどベッドの上に倒れた。


「ねぇ、あなたが心配なの!」


ハナは眉間にしわをよせて僕の手首をキツくしめた。


「なんで赤の他人にそんなに詮索されなきゃいけないんだ!誰も心配してなんて頼んでない!そんなのは全部君のエゴだ!」


「エゴでもなんでもいいの!ただ…あなたを見てるとどうしても…」


頬に温かい物が落ちてきた。

涙…。

ハナは泣いていた。