「いつ東京にきたの?」

「忘れた」


ハナの顔が歪む。

僕はわざとまっすぐ前一点を見据えていた。


「言いたくないのね…」


「僕を介抱してくれてありがとう。あと心配してくれることもとっても感謝してる。」

「…でもこれ以上詮索されるのはイヤなんだ!」


重いため息が出る。

僕はなんて醜いんだろう。

なんてクズなんだ。

身勝手で…