いつ訪れるかわからない突然の孤独。
今、隣にたっている人が明日にはいないかもしれない。
…そうだよ…。
私にはあたりまえと信じていたものが突然崩れてしまったことだってー…。
そこまで思い出して、急に気持ち悪くなった。
口に手を当て、俯く。
「それでねー…恋乃美?どうしたの?大丈夫!?」
「うぅ…なんでもな…」
「はるちゃん、これ持てる?」
「え、あ、うん!」
そう言うと、あーくんは私の前でしゃがんだ。
「この、後ろのって?」
「でも…」
「いいから。どうせ歩けないでしょ?」
うっ…。確かにそうだ…。
このままだったら遅刻してしまう。
「ごめんなさい、あーくん…」
「謝るならちゃんと体調直すことっ」
あーくんは私をおんぶして通学路を歩いた。
…また迷惑になってしまった…。
こんなこともうしないって、あの日決めたのに…。