「あのね、二人とも」
私の声に、瑛美と桜はこちらを向く。
二人がそばにいると何でもできそうな気持ちになるのは、どうしてなのかな。
「今日私ね、告白しようと思うんだ」
「そうなの!?えっ、それって、試合後に?」
「うん。それで……」
私の突然の宣言に、瑛美が食いつく。
私はひと呼吸おいて、
「告白したら、マネージャーを辞めるつもり」
そう呟くと、瑛美と桜は顔を見合わせて微笑んだ。
まるで、そう言うことをわかっていたみたいに。
瑛美は昨日話を聞いていたからわかるとしても、桜は驚くと思っていた。
「なんか、なんとなく、そんな気がしてた」
穏やかな笑みを浮かべる桜は、私を見つめてそう言う。
私の考えは、お見通しだったか。