瑛美の横顔を横目で見ていた私の耳に、



「あ、桃葉!瑛美!」



今日は絶対に聞こえないはずの人の声が聞こえてきた。


前方を見ると、なぜか桜がいた。



「さ、桜?どうしてここに?」


「あたしが呼んだの。暇だったら応援に来てねって」


「でも、まだ試合開始まで時間あるよ?」


「あわよくば、仕事を手伝ってもらいたくて」


「……本来の目的はそれか」



桜が私と瑛美のところまで来て、挨拶をしてきたので笑顔で返す。


三人でいると、つい笑顔がこぼれる。


まるで、友達からパワーをもらってるみたい。



「臨時マネージャーとして頑張るね」



桜の言葉に、やっぱり瑛美が桜を呼んだ目的は応援だけじゃないんだと呆れてしまう。


でも、マネージャーが一人多いだけで、結構助かるんだよね。