「…しんっど。」
「もう、理央。アンタ入学式早々そんなこと言ってどうするの?先が思いやられるわ。」
「そんなこと言ったって…お母さん、
しんどいもんはしんどいんだよ」
「んもう、ほんとにあんたって子は。」
ふうっ、と溜息をつくお母さん。

今日は篠山高校の入学式。
私は晴れて高校1年生、世にいうJKだ。
が、何故こんなに私の気分が落ち込んでいるかというと。

「 なーんで私平田高校落ちちゃったんだろう…」
そう。私は第一志望の高校に受からず、滑り止めで受かった篠山高校に入学することになったのだ。
別に篠山高校が嫌い、とかそういう訳でもないがやはり第一志望に落ちた身として少し気分は下がるもんだ。

「あーあ。こっからどんな学校生活を過ごすのかな私。」


これからの3年間の学校生活。未だ不安しかない私をよそ目に周りは嬉々とした表情をした人と桜が舞っていた。