普通だったら、50メートルも下に落ちれば
即死だ。



でも、〈俺達だけ〉違った。



「い、いたた……………」

「っ………大丈夫か、深月………て、おい!」


蘭の声につられて目を開けると。

俺たちは森の中、〈2人だけ〉で倒れていた。


「どういうこと?………車は?みんなは?」

「…………分からねえ。もしかして俺……」


蘭と俺は落ちる瞬間、手をつないでいた。

蘭は無意識で、力を使って車から脱出してしまったのかもしれない。