ある日の事だった。
俺達が公園で鬼ごっこをしていると。
『僕も入れて』
狐のお面を被った、男の子の妖怪。
もちろん、俺たちは仲間に入れた。
俺と違って蘭は妖怪に触れたから、鬼ごっこをやっても普通に遊べた。
『蘭くんはすごいんだね』
蘭、欄の妹、俺、狐面の4人で休んでいると
突然そう言った狐面の妖怪。
「うん。蘭はすごいんだよ。力も強くて」
親友を褒められて嬉しくて、俺は蘭を自慢した。
『へえ、見せて見せて』
「いいぜ」
蘭は軽く手をかざして、遠くにあった砂場の砂を浮かせて、空中に砂で円を書いた。
「お兄ちゃんすごーい!」
『うわぁ、すごいんだね』