そして私が大得意なこの見た目からは想像出来ない男の中の男です、的な声で、



「あらぁ、やだ。アタシと遊んでくれるの~?フフッ、ボク可愛い顔してるわねえ、食べちゃいたい」



最後にはハートをつけるような話し方をする。


すると、私に声をかけてきた男達はぽかんとした顔をした後顔を見合わせごめんなさい!と逃げていった。


私は心の中でやったね!とガッツポーズをしてまた歩き出す。


このナンパの退治の仕方はその場の男だけではなく周りにいたあとからナンパしてくるかもしれない人も防いでくれるのだ。


まさに一石二鳥!


と再びガッツポーズしてると後ろから声がかけられる。


まさかオネエでもいいって人?と少し不安になりながらも笑顔で振り向く。



「えっ、千聖くん!?」



そう呼んでしまった後にハッとやってしまったと思った。


私に声をかけたのは千聖くんではなくその横にいた陽くんだったからだ。


やってしまった……。