陽くんと千聖くんが二人揃って出て行くと、私はホッとしたように床に座り込む。


疲れた……。


いつも家にいない人がいることでずっと気が張ってたみたいでさっきまで感じてなかった疲れが一気にどっと来た。


それに……、千聖くんが寝込んでいる時熱のせいじゃなく魘されていたのを何度か見た。


寝言も何度か聞いた。


それは、行かないで、とかなんでだよ、とかごめん沙月、とか嫌いにならないで、みたいなものだった。


自意識過剰かもしれないけど、この寝言は私に向けられたことで彼は私のことでトラウマになっているかもしれないと思った。