風邪が移るといけないから陽くんとリビングにでると陽くんが何も言わずに後ろからギュッと抱きしめてくる。



「ん?陽くんどうしたの?」


「……悪い、仕方ないって分かってるんだけど沙月からお粥食べさせてもらってる千聖みたら妬いた」



そんな可愛いこと言う陽くんに胸がきゅんと熱くなる。



「ふふっ、陽くんが熱出た時もしてあげるね」



「...そん時は口移しでいいよ」



そう言いながら触れるような軽いキスをしてくる。


それは回数を重ねる毎に長くなり、深くなり、溺れる。



「ふぅ...、んっ、はるく…」



息継ぎもほどほどに苦しくなって陽くんの胸を叩くと最後にチュッと音を立てて唇は離れていく。


「沙月可愛い」


そんなことを言いながら抱きしめてくれる陽くんにもたれかかる。



「ばか、好きだよ」


そう言う私の頭にキスと落として俺も、と答えてくれた。