それから私は大学に、陽くんは仕事に行きお互いに忙しいけれど充実した日々をすごしていた。


千聖くんが私たちの家に来たあの日から2ヶ月ほど経ち夏休みで暇を持て余していた時、再び千聖くんが家に来ました。




「え、五月さんっ!?大丈夫ですか!?」



それもすごい熱を出して。



「悪い、こいつ朝から熱だったみたいででも一人暮らしで周りに世話してくれる女もいなくて心配だから連れてきた。
大丈夫か?」



「うん、私は今夏休みだから全然大丈夫。
とりあえず汗がすごいから着替えさせてから布団で寝かせてあげて」



「わかった」



そこからは早かった。


陽くんが着替えとベッドに運ぶ間に、私は冷えピタとスポーツドリンクと薬と体温計とお粥の準備をした。


そして寝ている千聖くんのデコに冷えピタを貼って脇に体温計をはさみ熱を測る。


少し時間が経つとピピピッという音を立てて結果がでた。



38.7か...。


「五月さん、五月さん、お粥かりんごどっち食べますか?」



起こすのは申し訳ないけど、なにかを食べてから薬の飲んだ方がいい気がしてそう聞く。