「ごめん、美冬(みふゆ)!いきなり先生に呼び出されちゃって…」

「いーのいーの。どうせ補習でしょ?頑張ってね。」

「ううっ…。ガンバリマス…。美冬も塾頑張って。」

じゃーね、と言って教室を出ていく親友の美冬。

はぁ。英語が苦手なのは自覚していたけど、まさか赤点とるなんて…。

成績優秀な美冬は、堂々の学年3位……。

本当に、神様は不公平だ。

1度でいいから、美冬の頭の中を覗いてみたい。

覗いたからってどうなる訳ではないけれど。

時計をみるともう4時。

確か補習の場所は4時5分。

今から行けばギリギリの時間。