「あのね……梨花子」


あたしは、自分で改めて整理するように、これまであったことを梨花子に話し始めた。




――偶然この場所で会ったあの日、お弁当を作る約束をして。

いつの間にか、一緒に食べるようになって。


この公園のベンチで色々な話をしたこと。


どんどん膨らんでいったあたしの気持ちに、意識しないようにしていた、娘という事実。


ショックだったあの言葉。



――そして……

決め手となった、ママの思い……。



そのひとつひとつを話す度に、鼻の奥がツンとして、あたしは、それを隠すように目を閉じた。