学校が終わりいつもなら莉久と帰るのだか、今日は莉久の塾なので一人で帰るところだ。


「今日一人か？」


といきなり後ろから声をかけてきた結人。


「そうだよ。莉久は塾なの。」


そう返すと結人は


「そっか！しかたないから、オレが一緒に帰ってやるよ！」


そういった結人の顔は少し嬉しそうにも見えた。


「ありがとう。」


というと照れたような態度を取る結人にこのとき私は気づいていなかった。


結人と話しているともう、家の近くまで来た。


なんか少し寂しい気持ちになった。


「じゃね！」


と言った私に


「おう。」


と、返してくれた結人。


私はそのまま家に入った。


家に入ると私はすぐ着替えキッチンに立った。


そう、私は今からブラウニーを作るのだ。塾に行っている莉久にちょっとしたサプライズで持って行こうと考えているのだ。


私は1時間程度ブラウニーを作り上げ、可愛くラッピングをし、家を出た。


今思えばこのとき持っていくことをなぜ考えついたのだろうかと思う。