【結人side】

はあ、もうなんだよ。
ホントに朝っぱらから家から学校まで一緒に来てるだから教室まで一緒に行けばいいだろ。


なんて、言えるわけない。


だから、美雨が彼氏といちゃいちゃしてるのにイライラしながら教室へ向かう。


「よう!結人!」


俺に声をかけてきたのは同じクラスで
高校になって仲良くなった
井上諒《イノウエリョウ》高校2年生 17歳
とってもいいやつで、1番頼りにしている。


だから、俺の気持ちも知っている。


「また、朝からいちゃいちゃしてるとこ見せられてヤキモチですか〜?結人くーん?」


なんて、俺を挑発してくる。


「そんなんじゃなねーよ。」


なんて、言ってはみるものの意味はなく


「照れ隠しのつもりか〜?」


って言われて。
こいつにはもう、嘘は通じないと思った。


「はいはい、ヤキモチやきましたよ。」


「おお!てか、なんで美雨ちゃん気づかないんだろーね?こんなに分かりやすいのに。」


なんて言われて、言い返す言葉がなかった。自分でも気づかれてしまうかな?と思うことは何度があった。でも、美雨は全く気づくことはなかった。でも、それでいい。美雨を傷つけたくはないから。


「まあ、頑張れよ!」


と声をかけてくれ諒に俺は


「おう。」


と返した。


それから少しして美雨が来た。
そして、席に座る途中俺と目があった。
でも、俺はすぐ目をそらしてしまった。


「なんで俺の気持ちにきづかないんだよ。」