それから、また話さなくなった。
時間は、早く流れ、6年生になり
あっという間に、夏休みに入った。
そして、夏休み明け。
「聖菜!!
大変だよ!!」
いつかのあの日のように
玲美が、慌ただしくあたしのところに
走ってきた。
「嫌なお知らせなら聞かないよ?」
あたしは、冗談まじりに笑った。
「嫌かどうかは
わかんないけど、とりあえず聞いて!」
「う、うん」
玲美は、真剣な眼差しで
あたしを見た。
「大地が…引っ越した」
「え?」
「どこに引っ越したかは
本人の意思で、教えられないって
先生に、言われた」