「凪紗!私絢くんにお礼いってくる」

「いっちゃえいっちゃえ!
美優がんばれ!!」

入学式もおわり
担任の篠原先生の話も終わり
今日はこれで終わりだから。
絢くんと話がしたい!!

先生がきてからもずっと
机に伏せて寝てる?のかな。。

「あ、あのー」

「ん。」

顔をあげて私を見上げる
整った顔つきにドキッとしてしまう。。

「私思い出しました。
あのベンチで私の話きいてくれた
高柳 絢くんですよね。。」

「やっと思い出してくれた?」
とニコッと笑うその笑顔にキュン


ただの緊張だよね。
きっとそう。。


「俺あのあと何回も
あの場所に行ったのに会えなかった。
心配してたんだ。ずっと。。」

「本当にあの時は
ありがとうございました。」
とお辞儀をしてお礼をいうと

席から立ち上がり
私の頭をポンポンしてくれた。

「元気そうでよかった。」



ドキドキ
胸がムズムズするこの感情。。。



「けんー!!!」
愁くんが絢くんのところにきて

「美優ちゃんだっけ?
俺坂下 愁ーサカシタ シュウー よろしくッ」

と手を差し出してくれたので
左手を差し出そうとした時

パシッ

愁くんの手を払ったのは
紛れもなく絢くんで

絢くんを見ると
横を向きながらムっ
としてるのがわかった。

「あっ!そーういうことね!」

とニコッとする愁くん。。


え?


「けんが女に興味示すとか珍しッ」

「そうなんですか?」

「だってずっと片思いで
他の女に「だまれ


声は怒ってるのに
顔は恥ずかしそうにほっぺが赤い。。