ぶぁぁぁっと風が吹く。


2年めのセーラの制服がひらひらとなびく。

広がる青空と白い雲。
あまりにも新しい光景に息を飲む。


「うっわぁ…」


ヤマト先輩は前へ前へと歩いていった。
そしてフェンスの前に止まると。



「お前さ、まだ気付かないワケ?」


「えっ…?」


馬鹿にするような声で話すヤマト先輩。
なにが気付かないのかな。

もっもしかして歯に青のりとか!?
髪の毛に芋けんぴ!?

私はバッと顔に手を触れてみたり髪の毛をぐしゃっとした仕草を一瞬でやってみせた。

するとヤマト先輩は鼻で笑う。


「はっ…面白、変わんねぇのなそーゆうアホな所は」


「アホ…!?…って、え?」


アホと言う言葉にカチン時たけどそれよりも。


「変わらないって…?」