『じゃあさ、俺と遊ぼーよ。アレだよ、お前俺に生意気な口聞いたお返しっ的なヤツ。付き合ってよ、少し』


中学生の餓鬼みたいな顔で笑う。

やっぱこの笑顔、懐かしい…。


『えっ…』


こんな男と遊ぶ?何して?
大麻でも育てる?
万引き?
ろくな事思いつかないわ。


『いーだろ。あ、ちなみに俺は神崎大和』


えっ?大和?


ヤマト。それは幼なじみの隣の家の男の子の名前と同じ。
でもその子は小学生の時親の事情で引越ししたんだっけ。
凄い~驚き!!

ってもこいつがあのヤマトなわけないけどね。
ヤマトは小学生の時はクールで静かな…そう。
私が初恋の人…なんだから。


『私は山崎花菜乃です。……生意気な口を聞いてしまったのは事実です、なので少しだけなら…。はぁ。』


『カナノちゃんね、はいよ、あとため息つくな。萎える。』


萎えるってなに!?
つーか私の方萎えてるわくそっっ!!

脳裏でどんどん広がる苛立ち…。

そんなこんなで今私達は地元をふらふら歩ってるってわけなのです。