「なに!!誰!?ちょー怪しいんですけど!!そーゆうの私無理だから!!クソダサい!!あっち行って!!」


とっさにでた失礼な言葉。

最近の男はどうかしてる。
そんなチャラけたクソダサい着こなしして、髪はうるさいくらい明るい。

雅也もそうだ中3になってからチャラチャラし始めた。
男はわからない、ていうかこの男誰だし。
ちょーだせぇ!!!!



「あ?ちょっとおねぇちゃん??」



「えっ…」


急に目つきを獲物を狩るような目で見てきた目の前のチャラ男!!

あんだけ強気だった私もさすがに少しビクッとなる。



「あんたさ、ずいぶんと生意気な口開くね。」



チャラ男は自分の制服の胸元のワッペンを指さした。



「これ、見える?」



男のワッペンを見た瞬間背筋が固まり尽くしてなぞの寒気がした。

自分とは色が違う。青いワッペン。

青いワッペンは……そう。



「さ…3年生…」


もうなにも言えなかった。

手に汗にぎるこの気持ち。
今すぐ立ち去りたい。

いつもの癖でボロクソ悪い口の聞き方をしてしまった。
しかも3年生のヤンキー様々に。

もうだめだ。

これは集団でフルボッコされて終わる。


あぁ2年生。
まともな生活をして、彼氏つくって充実した生活を送りたかった。
その前にもう命は無いんだ。


「…」


やっぱよく見ると3年生じゃん。
つか成人みたい。



するとでっかい手が私めがけて振り下ろされる。



「ひっ…」


さっきの強気はどこへやら。
貧弱な弱い小さな悲鳴がでた。
あぁもう嫌だ。
いっつも自分の思い通りに行かない。
空回りばっかりだ。



高校生2年生。
朝から最悪なスタートです。