「…。」


「カナちゃん。」


目の前にいるのは、私の初恋の人だった人。
姿を変え現れた。
男になったヤマちゃん。
チャラくなったヤマちゃん。


「俺、諦めてないから。」


「んなっっっ!?///」


ヤマちゃんはそう言って私のほっぺにキスをした。
私はボンッと赤くなり言葉を失った。
カタカタと震えてヤマちゃんを見ると。

余裕の笑顔。
何故かイラッとする。


「…らい…」


「ん?なに?」


ニコニコ笑顔のヤマちゃんを見て屋上に響き渡るほどの大声で。


「ヤマちゃんなんか…大っ嫌い!!」


「あっちゃ~☆ちょっとびっくりしたかな?」





私はヤマちゃんを屋上に残して階段を駆け下りた。
そして新しい教室に。




「おはようございます!!!!」



「山崎??」


バンっと響き渡るくらいの勢いでドアを開けた。

みんなの驚く顔が今では可愛く見えた。


こんな新学期、地上波最悪です。