8時05分。
わたし南志保は駅の近くのコンビニで、一緒に学校へ行く友達を待っていた。
わたしがお菓子コーナーにいると、「しほー」という声が聞こえてきた。
「おはよー日和、今日も寝坊してきたんでしょ?髪の毛ボサボサ」
彼女は高岡日和。1年のときからの友達。
ちょっと赤みがかったショートヘアが特徴の陸上部。本人いわく染めたことはないらしいんだけど、生徒指導の先生からはいつも怒られてる。
切れ長な目に163cmというスタイルで、だけどおっちょこちょいな性格だからそれがギャップになって男の子からはモテモテ。
「昨日ゲームしてたら寝るの遅くなっちゃった」
「またゲームしてたの?よく飽きないね〜」
「飽きるわけないじゃん!あのね、一昨日発売したゲームでね!」
そう言ってゲームのことを熱弁しはじめる日和。
こうなるともう止められないから、黙って話を聞くしかない。こんな性格って知ったら、男の子はどうおもうんだろう?
「はぁー。いいな、わたしも日和みたいにギャップとかあればいいのに、、」
「え?ギャップ??ギャップなんてなくても志保は十分かわいいよ!」
「絶対うそだ。わたしスタイルも良くないし顔もイマイチだし、せめてスポーツができるとか、勉強できるとかがあったらな〜」
「なにいってんのー。志保のそのまんまるの目、わたしはすきだけどなー、あとそのミディアムの黒髪!サラサラしてて触り心地いいしね」
それからずっと何かしらのことでわたしをほめ続ける日和。
こうゆうとこも彼女のいいところの一つなのかもしれない。
そんなことを話していると、わたしたちの学校。
萩原高校についた。