私の家、花屋の『Flower Arrangement Salon』は、イチョウ並木が続く道路沿いの道にある。



バス停まではこのイチョウ並木をただ真っ直ぐ進むだけ。


整備された固いコンクリートに足をつけながら、周りを見渡せば、オーガニックカフェやエステティックサロンなどのお店がたくさん。



そして、1本裏道に入ると、オシャレなブティックやオープンテラスのスタイリッシュなカフェなど、また違った雰囲気の穴場がある。


東京にずっと住んでいるけれど、私にはこんなきらびやかな場所よりもオススメしたい所があった。



そう、このイチョウ並木を進んでいる途中にある、1本の裏道。


私はそこで足を止める。

あー、いやいやダメだ。

今行ったら、確実にバスに乗り遅れる。


そう、この道を抜けた先には、私の大好きな『ポピー』の花が植えられた花壇がある小さな公園がある。


そこは、きらびやかな都会の中では異質で、でもどこか温かい田舎を思わせるから、私は好きだった。


やっぱり、土を踏む感覚は良い。


公園は地面が土だから、なんだか私はちゃんと地を踏みしめて生きてるんだって感じられた。