「パーマの準備しといてー、それ終わったらあっちはカラーね」


土日は学校がないから朝から最後まで1日サロンに出る生活。

櫂は学生ということもあり大原社長も出勤する本店に勤務。

本店にはあのレスプショニストがいた。

名前は高沼アスカ(たかぬまあすか)美人でモデルのような人。


土日は朝から夜までお客様だらけで気づいたら1日終わってる。

まだ見習いの櫂はシャンプーしたり

下に落ちてる髪の毛を掃いたり、タオルをたたんだりと

思っていた以上に下回り、下積みはしんどいものばかりだった。


それにサロンスタッフが休みの火曜日は朝から学校。

月曜から金曜日までは夕方まで学校。それが終わってサロンへ直行。

1日ゆっくり休めるなんてことはほとんどなかった。


サロンの先輩は優しかった。

初めて櫂の兄を知らない人ばかりの環境。

それが櫂にはとても新鮮で自分を出せる唯一の場所になっていった。

大原社長以外にも櫂には尊敬できる先輩がいた。

年齢は5つ上で23歳、4年目の先輩。原博義(はらひろよし)

みんなからはヒロさんって呼ばれていてとてもかっこいい先輩。

Carinaではスタイリストになるのに4年かかる。

ヒロさんは2年半でJrスタイリスト、3年でスタイリストになったすごい先輩だった。

ヒロさんは人一倍櫂に優しくしてくれた。

スタイリストとしても人としても尊敬できる先輩を見つけることができた。