「よしっ!」
鏡の前でT中学校の制服を着た楓。
「行ってきまーす!」
今日は、中学校生活2日目の朝。
笑顔で中学校へと出発する。
中学校は、坂道を歩いてすぐ。
家のベランダから見えるほどの近さ。
中学3年生の姉(凜花)がいる楓は、時々授業参観などで来たことのある。

楓は迷うことなく自分のクラス、1年3組に着いた。
「よんす!」
1日目で仲良くなった友達、茉莉花(まりか)の奇妙な挨拶。
楓はその挨拶を聞いて一瞬で茉莉花だな、と思った。
前を見ると、やっぱり笑いながら茉莉花が立っていた。
「よんす!」
「なあなあ聞いてー」
茉莉花の話が長くなるな。
そう思った楓は
「ちょい待ち、準備してから聞くから」
さっさと連絡帳たちを机に入れて、カバンを後ろに持っていく。
「よし、なんや〜?」
「来て来て!うちの中の極秘情報やから、みんなに聞かれたないねん。」
そう言ってトイレへ連れ込む。
「あんな、うち…///」
「どーしたん?いつもの茉莉花じゃないやん」
「1組の楠本がっ」
「好きやねん!」