「はーい皆さん座ってくださーいホームルーム始めますよー」
1年B組の教室に女の先生が入ってきた。
「皆さんはじめまして。今年1年1年B組の担任をやらせていただきます。」
20代後半だろうかそれなりに美人な女の人である
「それでは1人ずつ自己紹介してもらいましょう!」
まぁ、恒例といえば恒例の自己紹介タイムが始まった。


ホームルームも終わり。
自由な時間ができた。
前の中学の同級生を見つけ話したり、
気になる子に話しかけたり
みなが友達作りを始めていた。

「ねぇねぇ!!影也くんに壱彦(かずひこ)!!かっこいい人見つけた?」
B組の教室に紫色のふわふわの髪をした小さな女の子が入ってきた。
「はぁ?唯(ゆい)お前朝からそれしか言ってないだろ。」
唯と呼ばれた女の子と同じ顔をした青い髪の男の子が唯の問に答えた。
「えー、いいじゃん!壱彦だっていつもより髪決めてきてるじゃん!」
唯は笑いながら壱彦に皮肉をかえした。
その隣で入学式に挨拶をしていた赤髪の男の子、影也が本を読んでいた。
「影也くんはいつも通りだなぁー壱彦と大違い!」
唯が影也のそばに寄り抱きついた。
「なんだよ唯。僕は本読んでるんだから邪魔すんなよ」
影也が不快そうな顔しながら唯を引っぺがした。
そんな仲の良さそうな3人
彼等は小学校からの幼なじみである。
傍から見ればとても仲良さそうに見えるが
彼等はお互いに壁を作って接してきたのだ。
まぁ、それは後に話をしようと思う

「ねぇねぇ、君たちって前から仲いいの?」
3人で騒いでる中に1人の男の子が入ってきた。



入学式の翌日
「久田くんおはよ!」
唯が金髪の長身の男の子に挨拶した。
「上野さんおはよ!」
久田 優(ひさた ゆう)というなの金髪の男の子が唯に挨拶を返した。
彼は昨日3人で話してる中に入ってきた男の子である。
昨日の今日で女の子に名前覚えられるとか羨ましいこんちくしょうめ
あ、失礼。
彼は昨日で3人と仲良くなった。
「あ、上野くんに空竜寺くんもおはよ!」
唯の後ろに影也と壱彦が並んで歩いていた。
「久田おはよ」
2人も優に挨拶を返した。


「3人ともまたあとでね!」
唯がA組の教室へと入っていった

「なんか上野さんだけ別のクラスって寂しいね」
優が影也と壱彦に言った
すると影也が
「そうか?あいつうるさいから別の方が助かる」
「えー!そんなかわいそうな事言うなよ!」
影也の言ったことに優が笑いながら答えた
「唯は甘やかす調子乗るから扱いは雑にしないとめんどくさいんだよ」
壱彦が苦笑いしながらいった。
「上野さんいじられキャラなのか、、、」
優は少し唯に同情を覚えた。


入学式から1ヶ月と少しが経った
5月のある日の放課後
「3人ともかーえろ!」
唯がB組に入ってきた。
しかし、教室には優だけが残っていた。
「あれ?優くん2人は?」
「あー、あの2人はなんか先生に課題の提出頼まれてるから先帰っててだって」
優はバッグに教科書を入れながら答えた。
「ありゃりゃ、仕方ないね!優くん一緒に帰ろ!」
「だねー帰ろっか」
と優は唯の提案に乗り一緒に帰ることになった



「ねね、優くんって北海道から来たんでしょ?東京慣れた?」
唯が優と帰りながら質問した
「んー、、東京は都会すぎてまだ慣れないなー。なんかホントおなじ日本なのかなって思う(笑)」
優は田舎からの上京なのだ。
「へー!でも優くんってあんま田舎者って感じしないよね!かっこいいし!」
唯は目をキラキラさせながら言った
「いやいや(笑)そんなことないよ!都会だから身なりとか気にしないとなーとかは思うけどね!」
優ははにかみながら答えた
「あ、優くん今度4人でお出かけしようよ!
そんで東京案内してあげる!今更だけど!」
唯が優に向き合って手を広げ言った
「ほんと!ありがとう!上野さん!」
それで影也と壱彦の意思は関係なく4人のお出かけが決まったのであった。。。




5月の日曜日

「3人ともおまたせ!!!ごめん!遅くなっちゃった!」
ピンクのひらひらとした可愛らしいワンピースを着た唯が走ってきた。
「おせーよ唯!つか、なんで壱彦先に来てお前遅刻すんだよ!」
ブラウスにセーターを着た影也が半ば怒りながら言った
「だってぇ、、壱彦が待ってくれなかったんだもん、、」
唯が泣きそうになりがら答えた
「まぁまぁ、とりあえずどっか行こうよ」
優が苦笑いしながら提案した
「あ!私お洋服屋さん行きたい!!」
「却下」
唯の提案に壱彦が即答した
「なんでよぉ!」
「お前なぁ、男3人引き連れて服屋行かせようとするのはおかしいぞ」
影也がため息付きながら頬を膨らましてる唯に言った
「うぅー、でも今日セールだから行きたいぃ、、」
唯が涙目になりながら答えた
「じゃぁお前一人で行くんだな」
影也が手を組み冷たく言い放った
そろそろ唯が泣きそうになっていた
「あ!お、俺、上野さんの買い物付き合うよ!ついでに色々案内して欲しいし!」
優は気を使いそう言った
「ほんと!!!」
ぱぁっと唯の表情が明るくなった
「優、あんま唯を甘やかすなよ、、」
壱彦が呆れ顔で言った
「わかってるよ!じゃあ2人も楽しんで!」
「うん、僕らも色々買いたいのあるから3時くらいにまたここ集合な」
優の後に影也がそう言った
そして4人(?)でのお出かけが始まったのである