ぶるっと体震え急に寒さを感じる。
彼が掛けてくれたジャケットを胸元で合わせ肩をすぼめた。



「悪い。寒いか?ベッドに行くか」



そう言うが早いか、私を横抱きにしベッドへ運んでくれる。
そして布団を体に掛けてくれると思ったら、一緒に潜り込んできた。



「え、ちょっと。なに、入って」



戸惑い声を上げてみるけれど、侑李は素知らぬふりで
、そのまま私を後ろから抱きしめるように腕を回す。



「昨日、徹夜したんだ。寝させろ」



私の肩口に顔を埋め、目を閉じ始める侑李。
今、看護師さんが来たら何て言い訳すればいいのよ。



「じゃ、ベッド譲るから。侑李だけ寝なよ」



腰に回された腕をのけようと指を外しにかかるけど、結構強く握り締めていて、全然外れない。