「なに、を――ッ!?」



何をするつもりかと言葉を発する前に、唇が重なる。
目を見開き驚く私を他所に、侑李は口付けをし続けた。



「んーッ!!」



力のない腕で、精一杯の反抗をして見せるけれど、逆効果だったようで、侑李は私を抱きしめる力を強くし、余計に深く唇が重なってしまう。



「ぷはーっ」



暫くして離された唇から一気に空気を吸い込み、慌てて侑李から距離をとる。



「な、で……こんな――」

「応急処置だ」



表情一つ変えず、平然とのたまう侑李。
無断でキスしておきながら、応急処置だなんて信じられない。
唇を手の甲で拭い彼を睨み付けた。