未だに信じられない。
アルビノの海外の記事を見た時には、人としての扱いは一切していなかった。
自分の幸運の為に、ありとあらゆる部位を手に入れて喜ぶ富豪たち。
普通の人間としても扱われず、生活にも困る人達。
それを見た時には怒りにも似た感情が芽生えたのを記憶している。
自分でもどうしようもない病気なのに、こんな扱いなんて不当だ。
「納得させますよ」
「本当に、それだけで良いんだな?」
念押しするように、強い眼差しで執事を睨み付ける侑李。
信用できないのも無理はない。
侑李は今まで、誰とも分からない連中にずっと命を狙われてきたんだから。
「えぇ。男に二言はありません」
「本当に、本当?今後一切侑李の前に現れない?」
この人は主が絶対の存在だ。
もし仮に主が納得しなければ、また現れるかもしれない。
「しつこいですね、あなたも――」