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ガッシャーン!!!!キュルルル!!



「ッ!?――」



何?地震?!火事?!天変地異????
地響きと共に聞こえた大きな破壊音に目が覚め、飛び起きると辺りを見回す。

けれど、さっきの音が嘘のように静まり返り、車のアイドリング音だけが小さく聞こえるだけで、他は闇に包まれていて良く見えない。



「……ここは――」



暫くすると目が暗闇になれたのか、うっすらと見え始めた。
油と埃っぽい空気に、殺伐とした事務所風景。

そうだ私、真幸に薬を飲まされて――。
今何時?陽が落ちているってことは、三時間以上過ぎているはず。

辺りを見渡すけれど時計らしきものはない。
そして不意に自由に動ける手足に気が付いた。

もしかして真幸がほどいてくれた?
手当てをしてくれたのか、手首には包帯が巻いてある。