そして、昼休み────。


「アハハッ!マジでウケる!」


私たちは、いつものように屋上で楽しく話していた。


いつ切り出そう・・・。


私はそのことばかり考えていたからうまく笑えていなかったかもしれないけど。


すると、会話がなくなり、急に静かになった。


その時私は思った。


・・・今がチャンス!


そして私は桜木くんに話しかけた。


「桜木くん!あのさ、ぶ、文化祭の時・・・女の子と楽しそうにお話してたじゃない?その子って、誰なの?」


冷静に冷静に。


そう意識したが、やっぱり焦って噛んでしまった。


「あ、うん。別に、ただの友達だよ」


そう言った桜木くんの表情を見て、


あぁ、“ただの友達”なんかじゃないな。


そう思った。


ほんの少しだけ・・・切ない表情をした気がする。