更に男の子は言葉を続ける。


「昨日はごめん!怪我とかしてない?」


・・・ん?


“昨日はごめん”?


・・・そういえば、この身長にこの髪型・・・。


それに、この声────。


聞き覚えが・・・ある・・・。


もしかして・・・・・・


「昨日の、ボールの人・・・ですか?」


遠慮がちに聞いてみた。


・・・間違ってたらどうしよう。


少しだけ、不安・・・。



「そう!あの時は本当にごめん!」


両手を顔の前でパンっと合わせた彼から返ってきた言葉に、私は小さく安堵のため息を吐いた。


あっ・・・。良かった・・・。


間違ってなかった。


間違ってたらすごく恥ずかしいもん。