─────8年後。



「ゆうとくん、さようなら。」


私は、笑顔で手を振るゆうとくんに、ニッコリと微笑んだ。


そう。


25歳になった私は、保育士として活動している。


高校生の時は、美術関係の仕事に就きたかったけど、絵は趣味として、ということに決めた。


だから、絵の次に好きな子供を見ながらお仕事できる、保育士になった。



「すがのせんせい、さようなら!またあそんでね。」


私が勤めている保育園に通うゆうとくんが可愛らしい声で私に言った。


「うん!また遊ぼうね!」


私がそう言うと、ゆうとくんが私に背を向けて帰っていった。


「ふぅ」


これで最後の子かぁ。


私は額に浮かぶ汗を拭き、保育園の中に再び入った。