「よっ」


ハルは、少し高めのフェンスをいとも簡単にのぼった。


「ほら、夏美も!」


私・・・のぼれるかな。


少し不安。


だけど私は、そっとフェンスに足をかけた。


「んーっ」


声を出しながら、ゆっくりのぼる。


それから2分後。


「ふぅ」


私はようやくハルのもとに行くことが出来た。


「やっとか!」


ハルはそう言ってアハハとひとりで笑う。


その光景に、私もつい笑ってしまった。