私は、今の重い空気に抵抗するように言った。


「悲しいよ。すごく悲しい。ハルと絶対に離れたくないって思う。だけどさ、もう決まってしまったことはどうにもならないし、私は何もできない。だから、ポジティブに捉えることにしたの。今までずっと一緒にいれたことが奇跡だって・・・。昨日、ハルと話したんだ。たくさん思い出作ろうね!って!・・・みんなも、協力してくれる?」


私の言葉に、みんなが笑顔になった。


「もちろん、協力する!!」


「思い出いっぱい作ろうぜ」


「あぁ、俺も賛成だよ」


ありがとう、みんな。


多分、ハルもそう思っていると思う。


「・・・菅野、晴人、ごめんな。何も知らないのに勝手に怒って。」


清水くんが、申し訳なさそうに頭を下げた。


「ううん。いいよ。私が清水くんでも、きっと同じだったと思うから。頭を上げて?」


清水くんは、ハルを思ってそう言ったんだよね。


なら、私は怒れない。


「ありがとう、菅野」