「・・・夏美。」 久しぶり。 久しぶりだよ。 ハルが、私の名前を呼んでくれたのは。 「うぅっ・・・」 ひたすらハルにしがみつき、涙を流す私。 「・・・俺の話、聞いてくれる?」 雨に濡れながら、震える声でハルがそう言った。 「聞くよ。聞く。」 するとハルは、突然私の方を向き、私を力強く抱きしめた。 それからしばらく黙っていたハル。 この間が・・・怖い。 何を言われるのか・・・不安で不安でしかたがない。