そんなに悲しい顔をしないで。
いつものハルに戻って。
そう願ったところで、ハルが元気になるわけじゃない。
そんなことはわかっているのに、願わずにはいられない。
ものすごく・・・悲しそう。
ハルが、新田先生に呼ばれ、ガタンっと席を立った。
私の方に背を向け、新田先生の方に向かう。
ハルの背中があまりにも小さくて・・・弱々しくて・・・私の瞳から一粒の涙が落ちた。
ねぇ、ハル・・・。
私じゃ力になれないのかな?
その心の中にあるものを、すべて私に打ち明けることは出来ない?
あぁ・・・どうして私は、こんなにも無力なんだろう。
苦しい・・・。
辛い・・・。